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主要材料【コイル】

コイル

コイルは銅線を何層にも巻いたものです。
コイルを巻く巻線機は、水平の軸棒を回転させ、銅線を巻取って行くような方法でコイルをつくっていきます。

銅線の種類:丸線

銅線には大きく分けて、丸線と平角線とがあります。

銅線の種類:丸線

丸線は文字どおり、断面が丸く、平角線は長方形の線です。丸線が“そば”で、平角線が“手打ちの太麺うどん”といったところでしょうか。丸線は直径が0.03mm程度から3.0mm程度まで、平角線は断面の辺の長さが0.8mm×2.0mm程度から4.5mm×16mm程度が一般的です。

銅線の種類:平角線

銅線の種類:平角線

平角線の被覆も様々で、絹、綿、ガラス、ノーメックスなどがあります。当社で主に使用しているノーメックス巻平角線は大変耐熱性に優れています。ノーメックス®紙はデュポン社が特許をもつ、大変優れた絶縁材料で、自己消火性をもちます。ライターで火をつけると燃焼しますが、ライターを遠ざけると火は消えてしまいます。

北川電機の平角線使用製品代表例:三相電源トランスシリーズはこちらをご参照ください。
また、ソリューション事例一覧はこちら。

電線の選び方

電線を選ぶときの基準は、主に温度特性と電線に流れる電流です。電線の断面積が大きいほど、巻線抵抗が少なく、電流を流しやすくなるので、コイルの温度上昇を抑えることができます。 平角線は一般的に丸線より断面積が大きいため、大電流の流れるトランスに向いています。

主要材料【コア(鉄心)】

コア(鉄心)

コアは空気中よりも磁界を通しやすいため、1次-2次間の磁束の伝搬に大変重要です。コアの材料として重要な要素は、透磁率が高い、鉄損が小さい、ヒシテリシス環線が狭いなどがあげられます。 現在使われているコアの主な材料は、ケイ素鋼板、パーマロイ、フェライトであり、形状による主な分類は、EIコア(シートコア)、カットコア、Rコア、トロイダルコアなどです。

ケイ素鋼板

  • EIコア

    EIコア

  • カットコア

    カットコア

  • RCコア

    RCコア

ケイ素鋼板は鉄にケイ素を数%混入して、熱処理を行った鋼であって、他のコアに比べて一般に廉価です。ケイ素を混入することにより、電気抵抗が大きくなるので渦電流損が小さくなりますが(鉄損が小さくなる)、含有量が多いものは機械的にもろくなるため、含有比率には限度があります。 ケイ素鋼板には、圧延方向とは無関係に磁束のとおりやすい無方向性と、圧延方向に磁束のとおりやすい方向性があります。 また、カットコアやRコアも、ケイ素鋼板を薄い幅のロールに切り(ロールケーキを薄い幅に切ったようなもの)、巻取って作ったものです。 カットコアは、ケイ素鋼板を巻取ったものを、コイルをいれるために複数にカットし、カット面を研磨したものです。

Rコアは、コアの断面が丸いため、コアをカットせずにコアに装着したコイルの巻枠(ボビン)を回転させることによって、コアにコイルを巻取るような形で、コイルを巻くことができます。 コアをカットしないため、コアを理想的な状態で使用することができ、他のコアに比べ様々な特性の向上が見られます。 ただし、この方法では、タップや回路数にある程度の限界がありますので、多タップや多回路のトランスはカットコア同様コアをカットして使います。この場合を特にRCコアといいます。

北川電機のEIコア使用製品代表例:電源トランス(KFTシリーズ)

北川電機のカットコア使用製品代表例:電源トランス(KOBシリーズ)

北川電機のRコア使用製品代表例:電源トランス(KRCシリーズ)

フェライト

フェライトは酸化鉄を主成分としたセラミックです。低損失で、高い周波数まで高透磁率を示す磁性材料であるため、高周波製品用のコア材として広く使用されています。
北川電機のフェライトコア使用製品代表例:高周波トランス(FRシリーズ)

アモルファス

アモルファス金属は結晶構造の無い、非結晶構造の金属材料です。高飽和磁束密度でありながら、高透磁率、低損失です。ケイ素鋼板を用いたトランス、リアクトルに比べて小型・軽量化が可能です。

ファインメット®

ファインメット®は日立金属株式会の登録商標です。世界初のナノ結晶軟磁性材料で、飽和磁束密度と透磁率の双方が高く、トランス、リアクトルの小型・軽量化が可能です。
北川電機のファインメットコア使用製品代表例:高周波トランス(FTシリーズ)

主要材料【絶縁材料】

絶縁材料

トランスの重要な機能である絶縁機能を構成するのが、以下に述べるような絶縁材料です。 トランスは1次と各2次間、1次-コア(アース)間、2次-コア(アース)間などに絶縁材料を入れます。殆どの部分が何らかの絶縁処理がなされているといえます。 絶縁材料の種類はたいへん豊富で、各メーカーが様々な特徴をもった絶縁材料を作っており、ここにその全てを書き出して説明することはとてもできません。そこで、弊社でよく使用している絶縁材料をいくつか選んでご紹介しようと思います。

プレスボード

プレスボードは木綿またはクラフトパルプを厚く抄造し、加圧して乾燥したもので、機械的強度が強い反面柔軟性もあり、電気的性質も良好の絶縁紙です。ただし、吸湿性があるので、ワニス含浸などの処理を行って使用します。 見た感じは茶色の紙のように見えます。

ポリエステルフィルム

各メーカーより様々なポリマーフィルムが作られていますが、一般に絶縁耐力が大きく、耐湿性、耐熱性などにも優れています。 絶縁紙と異なり、殆ど湿気を吸いません。見た感じは透明ないしは半透明のものが多い様です。

タフクイン

TufQUIN®(タフクイン)は米国スリーエム社の耐熱絶縁紙です。熱安定性に優れ、電気的ストレスに強く、絶縁材料として優れた機能を持つ材料の一つです。

ノーメックス®

ノーメックス

ノーメックス®紙はアラミドポリマーから作られた、デュポン社の登録商標です。絶縁耐力が大きいこと、機械的強度が強いこと、耐熱性・耐薬品性に優れていることは勿論ですが、難燃性については特に優れた自己消火性を持つ絶縁材料です。自己消化性とは、炎を当てている間は燃焼しますが、炎を遠ざければ消火する特性です。

ワニス

ワニス

一般的なトランスは、ワニスなどの液体絶縁材料に浸けて含浸処理を行います。ワニス含浸を行うと、絶縁機能の強化だけでなく、ワニスの固化による機械的強度の向上や、湿気・埃などがトランス内部へ入り込むことを防ぎます。ワニスは一般的にアメ色をしているので、皆さんが目にするトランスは茶色っぽい色をしているものが多いのではないかと思います。

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