製品評価技術

高電圧、高周波に関する評価技術案内

製品評価技術

高周波化、高電圧化が進むトランスやリアクトルでは、商用周波数(50/60Hz)の電源トランスには無い、高周波、 高電圧固有の現象により、発熱量の増加や信頼性の低下が起こるため対策が必要となります。

部品単位での性能評価が重視される高周波、高電圧製品。評価設備と評価技術により、お客様システムにマッチしたカスタム製品を実現します。

高周波トランス

高周波リアクトル

パワーエレクトロニクス装置の性能向上に伴う省エネルギー化、高変換効率化、小型化が進むなか、使用される高周波トランスやリアクトルにおいても大容量×高周波化が進んでいます。

高周波化が進むにつれ、トランスやリアクトルにおける高周波固有の損失(鉄心におけるヒステリシス損や渦電流損、銅線における表皮効果や近接効果による電流密度の偏りなど)が増加し、異常発熱の原因になることがあります。

高周波製品評価

北川電機の高周波電源は、高周波トランス、高周波リアクトルの評価に合わせ、高周波電圧やリップル電流重畳など、お客様仕様定格の模擬的な環境を再現可能です。

その中で、パワーアナライザによる電力損失測定や、サーモグラフィー、熱電対による温度上昇の測定など、高周波製品に必要な評価を実施しています。 高周波評価技術

高電圧トランス

トランスの絶縁設計は、導電性部分との沿面/空間距離、及び使用する絶縁材料で決まり、その絶縁強度は絶縁抵抗試験や耐電圧試験により確認可能です。

しかし高電圧回路では、絶縁物内部に含まれるボイドや不純物の影響により、ボイド内での微少な放電現象(=部分放電)が発生することがあります。 この部分放電が繰り返し発生すると、絶縁材料の劣化が進み、やがて絶縁破壊に繋がります。

部分放電試験

絶縁
抵抗

耐電圧

部分
放電

北川電機の高圧トランスは、絶縁抵抗試験や耐電圧試験に加え、部分放電の測定(最大電荷量及び、部分放電開始電圧、消滅電圧の測定)を実施することで絶縁性能の確認が可能です。 これにより、高い絶縁性能が求められる高圧トランスの製造上のバラツキや、材料のバラツキに起因する潜在的な不良を未然に検出しています。

また、北川電機が所有する部分放電測定器は、通常50/60Hzで行われる測定に加え、50kHzまでの高周波でも部分放電の測定が可能です。 高周波化、高電圧化、大容量化が進む「高圧×高周波トランス」に対しても評価が可能です。

関連製品ページ

トランスについて

トランスは電気の基本的な原理である電磁誘導によって動作する電気機器です。トランスの基本的動作原理や、トランスの製作工程などをご紹介します。機器設計に携わっている方はもちろん、ちょっと寄って見ただけの方にも、きっとお役に立つことと思います。