ひとくちに「トランス」といっても、その種類はさまざまです。用途や構造によって呼び名が変わり、選び方を誤ると性能やコストで損をします。本記事では、各種カスタムトランスを設計・製造する北川電機(KEC)が、トランスの主な分類をわかりやすく整理します。

トランスの分類の考え方

トランス(変圧器)は、次のような切り口で分類できます。実際の製品は「三相・カットコア・乾式の電源トランス」のように、複数の分類の組み合わせで表されます。

  • 用途で分ける(電源/絶縁/高周波/高圧/リアクトル 等)
  • コア形状で分ける(EIコア/カットコア/トロイダル 等)
  • 相数で分ける(単相/三相)
  • 冷却方式で分ける(乾式/油入)

用途による分類

種類

主な役割

電源トランス

電圧を変換して機器に必要な電源を供給。最も一般的

絶縁トランス

一次・二次を電気的に絶縁し、感電防止・ノイズ対策

高周波トランス

数十kHz以上で動作。小型・大電力伝送(スイッチング電源・DAB等)

高圧トランス

高電圧を扱う。真空注型・絶縁設計が重要

リアクトル

電圧変換ではなく、電流の平滑・高調波抑制・力率改善を担うコイル

コア形状による分類

コア形状

特徴

EIコア

E形とI形を組み合わせた定番。安価で扱いやすい

カットコア

巻いた鉄心を切断・研磨。低損失で高性能、小型化に有利

トロイダル(Rコア)

ドーナツ状で漏れ磁束が少なく低ノイズ・高効率。形状の制約はある

コア形状は、効率(鉄損)・漏れ磁束・大きさ・コストのトレードオフに直結します。北川電機では、電源トランスを10シリーズ展開し、コア形状や端子形状で選べるようにしています。

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相数・冷却方式による分類

  • 単相/三相:家庭用や小型機器は単相、産業用の大電力は三相が中心。
  • 乾式/油入:乾式は樹脂やワニスで絶縁し扱いやすくメンテ性が高い。油入は絶縁油で冷却・絶縁し大容量向き。

用途に合う種類はカスタム設計で

「どの種類が最適か」は、電圧・電流・周波数・設置環境・要求される絶縁やノイズ性能によって変わります。既製品では合わない場合、カスタムトランスとして用途に最適な種類・構造で設計するのが確実です。

よくある質問

変圧器とトランスは違いますか?

同じものを指します。「変圧器」は日本語、「トランス(トランスフォーマー)」は英語由来の呼び方で、意味は同じです。分野や文脈で呼び分けられます。

高周波トランスは普通のトランスと何が違いますか?

動作周波数が数十kHz以上と高く、その分コアを小型化できますが、高周波損失(鉄損・表皮効果)対策が必要です。コア材や巻線構造が通常の商用周波数トランスとは異なります。

リアクトルもトランスの一種ですか?

厳密には別物です。トランスが電圧を変換するのに対し、リアクトルは一つのコイルで電流の急変を妨げ、平滑・高調波抑制・力率改善を担います。ただし磁性部品として設計技術は共通します。

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用途・容量に合わせたカスタム設計。試作1台から量産まで対応します。

まとめ

  • トランスは用途・コア形状・相数・冷却方式などで分類できる。
  • 用途別=電源/絶縁/高周波/高圧/リアクトル。コア形状=EI/カットコア/トロイダル。
  • 最適な種類は条件次第。既製品で合わなければカスタム設計が確実。

用途に合うトランス選び・カスタム設計は、製品情報お問い合わせから北川電機へ。