インバータや整流器を使うと、電源側に「高調波」という見えないノイズ電流が流れ出します。放置すると設備トラブルの原因になります。本記事では、リアクトルを設計・製造する北川電機(KEC)が、高調波の正体と抑制対策を解説します。

高調波とは?

高調波とは、基本波(商用電源の50Hzまたは60Hz)の整数倍の周波数を持つ電流・電圧の成分です。例えば60Hzに対し、5倍の300Hz(第5次)、7倍の420Hz(第7次)などが代表的です。これらが基本波に重なることで、電流・電圧の波形が正弦波から歪みます。

なぜ高調波が発生するのか

高調波の主な発生源は、電流を連続的でなくパルス状に流す機器です。インバータやコンバータの入力段(ダイオード整流+平滑コンデンサ)は、電圧ピーク付近でしか電流を流さないため、鋭く歪んだ電流=高調波を生みます。近年はパワーエレクトロニクス機器の普及で、高調波が増える傾向にあります。

高調波が引き起こす問題

影響先

内容

電源設備

変圧器・配線の過熱、中性線への第3次高調波の集中

コンデンサ

高調波電流の流入で発熱・劣化・寿命低下

他機器

電圧歪みによる誤動作・性能低下

力率

総合力率の悪化(歪み力率)

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高調波を抑制する対策

  • AC/DCリアクトル:インバータ入力にリアクトルを入れ、電流の急変を妨げて波形を正弦波に近づける。最も基本的かつ効果的。
  • アクティブフィルタ:高調波を検出し、逆位相の電流を注入して打ち消す。大きな高調波に有効。
  • PFC回路(力率改善回路):電源装置内で入力電流を正弦波状に制御する。
  • 多パルス整流:12パルス等で特定次数の高調波を低減する。

メーカー視点

北川電機は、用途・容量に合わせたAC/DCリアクトルをカスタム設計・製造しています。%インピーダンスの選定と飽和・発熱の作り込みで、高調波ガイドラインへの適合と設備保護に貢献します。

よくある質問

高調波と高周波は違いますか?

高調波は基本波の整数倍の周波数成分(波形の歪み)を指します。高周波は単に周波数が高いこと全般を指す広い言葉です。文脈が異なります。

第3次高調波はなぜ問題になりますか?

三相4線式では各相の第3次高調波が中性線で同相に重なり合い、中性線に大きな電流が流れて過熱の原因になります。ゼロ相リアクトル等の対策が有効です。

リアクトルとアクティブフィルタはどちらを選ぶべき?

コストと基本的な抑制ならリアクトル、大きな高調波や高い抑制レベルが必要ならアクティブフィルタ、と要求に応じて選定・併用します。

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用途・容量に合わせたカスタム設計。試作1台から量産まで対応します。

まとめ

  • 高調波は基本波の整数倍の周波数成分で、波形を歪ませる。
  • インバータ・整流器などが主な発生源。設備過熱・コンデンサ劣化・誤動作・力率悪化を招く。
  • AC/DCリアクトル・アクティブフィルタ・PFCで抑制する。

高調波・力率対策のリアクトルはリアクトルお問い合わせから北川電機へ。